日本のエッセンスを取り入れたキャビンインテリア
日本の元国営航空会社である日本航空(JAL)は、日本人のお客様を中心に、これまで何十年にも渡り快適な空の旅を提供し続けてきました。日本政府は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、海外からの訪日客を4000万人に引き上げる目標を掲げていたため、 JALはこの拡大する顧客層に対応する必要がありました。
日本航空は、大量に発注したA350のために新たな特徴的な体験を創造するという野望を抱き、日本の文化をデザインに取り入れることのできる、パートナーを探していました。
Services
- Product Design
- Design Engineering
- Colour, material & finish
- User Experience & UI
- Trend Forecasting & Vision Setting
Learning
さまざまな分野で日本の多くのグローバルブランドと仕事をしてきた私たちは、日本という国やその文化、習慣には精通していました。私たちは何年にもわたってJALと親密な関係を築き、ワークショップを開催してJALのブランドとビジネスについての見識を深めてきました。 そこでわかったのは、多くの政府系組織と同様に、彼らはオペレーションやサービスの提供には長けていましたが、ブランドやカスタマーエクスペリエンス、デザインに関する経験が不足しているということでした。
私たちは、習慣、象徴、美学、嗜好などの情報を収集し、JALのブランドを支えている「日本の伝統的な革新的精神」について学ぶことで、JALと共鳴するデザインテーマを設定し始めました。「伝統・革新・日本のこころ」というブランドのコア属性が、プロジェクトのビジョンを確立するための出発点となりました。
Leaping
私たちは、これまでに得られた多くの洞察と豊かなインスピレーションの源を整理するために、「Infused Essence」と名付けたデザイン戦略を構築しました。私たちが目指したのは、日本の革新性、職人技、サービス、雰囲気などのエッセンスを、JALブランドの価値観と融合させ、世界に通用するユニークな体験を提供することでした。
Landing
3つのキャビンクラスには、純粋な美しさと細やかな細工により洗練された雰囲気を演出するためのデザイン戦略である「Infused Essence」が取り入れられており、客室乗務員が「おもてなし」の心でお客様をお迎えするための最高の舞台となります。
快適性を高めるために再定義されたシート形状や、既存の製造技術を再構築して作られた独自のプリーツカーテン構造など、キャビン全体に革新的な要素が盛り込まれています。これらの革新は、機体メーカー、シートメーカー、素材サプライヤーなど、サプライチェーン全体での緊密なコラボレーションによって実現されています。
創造的な飛躍と、努力の果てに築いた技術的な知識、そして深い協力関係を組み合わせることで、JALとtangerineはビジョンを現実のものとし、航空機を予定通りに納入することができました。
New value
+15%
Customer satisfaction scores
「洗練された機内にはJALらしさが表現され、素晴らしい出来です」
日本航空株式会社 代表取締役会長 植木義晴氏